スパイスには依存性があるかインドを離れる寂しさ

June 28, 2010

1600年錆びていない鉄柱

CIMG10926月、26日。
デリーに、1600年もの年月の間、錆びていない鉄柱があるのを知っていますか?私は旅に出る前、ある本で読んで知ったのですが、インドという華やかな見所満載の国で、こんなに地味な、しかもただの鉄を見に行くことになるとは思ってもみなかった。

この鉄柱はデリーのシンボルともいえる、クトゥブ・ミーナールという塔のあるエリア内にある。

鉄って錆びるものじゃないのか?ちょっと調べてみると、世の中には純鉄というものがあって、それは塩酸や硫酸にすら犯されず、また強い磁石でこすっても永久磁石にならないそう。鉄っていうやつは、いろんなものが混ざっているから錆びるそうです。

現在では東北大学の助教授、安彦さんが開発した真空溶解炉法によって99,9995%の純鉄が精錬出来るようになったそうで、この高純度の鉄では今まで作れなかった合金も作れるようになるなど、金属加工の新しい扉を開くもの、と紹介されているらしい。

日本で作品を扱っているとき、それが何で出来ているのか、何で描かれているのかってことを、いろんな方法で見分けるってことをしてた。絵の具や色鉛筆で描かれていたらまだしも、世の中には体液を使う人もいれば何かの骨でものを作る人もいる。

鉄って錆びるもんだと思っていたのに、純な鉄は錆びないってことを知ったとき、それを見に行きたくなった。そして、見てきた。

見る限りでは多少錆びているようだったけど、刻まれているサンスクリットの文字が妙に美しかった。いまや柵に囲われているけれど、この鉄柱に背中を向けて、両腕で担ぎ上げると願いがかなうと言われていたらしい。
文字の解読からは、この鉄柱が、西暦375〜413年に建てられたことを記されているらしく、どのようにして作られたかは書かれていないそうだ。当時の技術でどうやってこの鉄柱を作ったかは、世界七不思議らしい。

こういう知識があったからかもしれないけれど、この地味な観光が、デリーで心に残る観光のひとつでありました。


saraswatiganesh at 23:07│Comments(0)TrackBack(0)インド 

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